ライフハック手帖

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「自分」の壁 (新潮新書)の感想

養老先生の壁シリーズ。
最初に”バカの壁”を読んだときは、多くの気付きを得ました。
その後”超バカの壁”や”死の壁”を読んでからこの”自分の壁”を読みました。
養老先生は考えの筋が全くブレないので凄いと思う反面、ブレなさ過ぎで、前作、前前作と同じような論調が続くので、満腹な印象を受けました。

養老先生は、若い頃はオタクでコミュニケーション能力がかなり低かったと言う事実が延べられていますが、シリーズを通してこれだけブレずに主張を通すのに、若い頃とのギャップが意外です。

本当の自分を探す必要はない。ぶつかり、迷い、挑戦し、失敗しということを繰り返し、自分で自信を育てていくことが大事。

人は前向きに生きていけば、大なり小なり必ず成長し、以前では到達出来なかったところに到達できるようになる。と理解しました。


”自分の壁”ではなく、別の壁シリーズで延べられていたと記憶していますが、”「自身の死」とは、その時になってみないと解らないので、死ぬ前から死について恐れる必要は無い。(うろ覚え)”これは一定の理解が出来る考えで、私自身あまり意識したことは有りませんが、自身が死ぬことについての漠然とした不安の軽減を感じました。

本書の中でも少し紹介されているDNAや細胞に関する福岡伸一さんの著書は、私も読みましたが、養老先生の以前からの主張と似通っていることもあって、興味深い内容になっています。
壁シリーズ全編を通して感じるメタメッセージは、「自分の目の前にあることを迷わず前向きにコツコツやっていけば、万事うまく行く」と感じました。
養老先生の壁シリーズを一つも読んでいない人は、シリーズのどれでも良いので1冊読んでみたら良いと思います。